脂肪分はカロリーが高いため、健康の大敵のようなイメージがあるかもしれません。しかし、脂肪分には良い脂肪と悪い脂肪があります。
良い脂肪は多く摂取してもあまり太らないだけでなく、脳のエネルギーを飛躍的に高め、頭の回転を速める効果があります。
では、良い脂肪とは何なのでしょうか。
それは、飽和脂肪酸です。酸化した脂肪は体に炎症を起こし老化を加速させますが、飽和脂肪酸の分子には酸素が酸化させられる余地がほとんどないため、体への負担が少ないです。
飽和脂肪酸は、乳製品や肉類の脂に多く含まれています。たとえばクリームチーズや牛肉の小腸の部位などです。
成人男性では1日に約140グラム、成人女性は約100グラムの飽和脂肪酸を摂取することが推奨されています。健康的な食生活を送るためには、脂肪分を悪者扱いしないことが重要です。
脂肪分の摂取を推奨されると、コレステロールのことを心配する方がいるかもしれません。しかしコレステロールは肝臓が必要に応じて生成していることからわかるように、人体にとっては必要なものです。
具体的には、コレステロールは体内でビタミンDやホルモンを作ってくれる主成分となっています。
かつては飽和脂肪酸が心臓病の原因になっているという学説もありました。しかし多くの学術研究の結果、飽和脂肪酸と心臓病には関連が無いことが判明しました。
しかし過剰摂取は、体内に不健康な細胞膜を形成してしまいます。脂肪分は1日に摂取するカロリーの60パーセント程度に抑えることが、健康を維持するための重要なコツです。